キャンプや車中泊で快適な睡眠をサポートしてくれるインフレーターマット。「さあ使おう!」と思ったら、バルブを開けてもなかなか膨らまない…なんて経験はありませんか?自動で膨らむはずなのに、思ったようにパンパンにならず、結局ぺちゃんこのまま…なんてことになると、せっかくの楽しみも半減してしまいますよね。そんな時、「100均の空気入れでなんとかならないかな?」と考える方も多いのではないでしょうか。本記事では、そんなお悩みを解決するため、100均の空気入れがインフレーターマットに使えるのかを徹底検証します。ダイソーやセリアの商品比較から、うまく膨らませるコツ、さらにはもっと快適になるおすすめのアイテムまで、詳しく解説していきます。
【結論】インフレーターマットの空気入れは100均で「条件付き」で代用可能

早速結論からお伝えすると、インフレーターマットの空気入れは100均の商品で代用可能です。ただし、これにはいくつかの「条件」が付きます。手軽に手に入る100均の空気入れは非常に魅力的ですが、メリットとデメリットをしっかり理解した上で使用することが大切です。
この章では、100均の空気入れをインフレーターマットに使う際のポイントを解説します。
- 100均空気入れのメリット・デメリット
- どんな人におすすめか
100均の空気入れは、あくまで応急処置や、最後の「もう一押し」に使うものとして考えておくと良いでしょう。全く膨らまない状態からパンパンにするには、かなりの労力と時間が必要になることを覚悟しておく必要があります。特に大型のマットや、複数枚を膨らませる場合には、よりパワーのある専用のポンプを用意することをおすすめします。
100均空気入れのメリット・デメリット
100均の空気入れをインフレーターマットに使う際のメリットとデメリットをまとめました。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
メリット | デメリット |
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最大のメリットは、やはりその手軽さと価格です。「今すぐ必要」「年に1、2回しか使わない」といった場合には、十分選択肢に入ります。しかし、キャンプを本格的に楽しみたい方や、設営・撤収の手間を少しでも減らしたい方にとっては、デメリットの方が大きく感じられるかもしれません。
そもそもインフレーターマットが自動で膨らまない原因とは?

100均の空気入れに頼る前に、なぜお持ちのインフレーターマットが自動で十分に膨らまないのか、その原因を知っておくことが大切です。原因が分かれば、空気入れを使わなくても解決できる場合があります。
ここでは、インフレーターマットが膨らまない主な原因について解説します。
- 新品・長期保管でウレタンが固着している
- 気温が低い
- バルブの故障や破損
これらの原因を理解し、適切な対処を行うことで、マット本来の性能を引き出すことができます。空気入れを探す前に、まずはご自身のマットの状態を確認してみましょう。
新品・長期保管でウレタンが固着している
インフレーターマットは、内部にあるウレタンフォームが復元する力で空気を取り込み、膨らむ仕組みです。 しかし、新品の状態や、長期間圧縮されたまま保管されていた場合、このウレタンフォームが固着してしまい、本来の復元力を発揮できなくなっていることがあります。
この状態は、いわば「寝癖」のようなもの。一度固まってしまったウレタンは、バルブを開いただけではなかなか元に戻りません。このような場合は、一度ある程度空気を入れた状態でマットを巻き、内部のウレタンをほぐしてあげると効果的です。 この作業を数回繰り返すことで、ウレタンが空気を取り込みやすくなり、次からはスムーズに膨らむようになります。
気温が低い
冬場のキャンプなどで気温が低い環境も、インフレーターマットが膨らみにくくなる原因の一つです。 気温が低いと、マット内部のウレタンフォームが硬くなり、復元力が低下します。また、空気自体も収縮するため、暖かい時期と同じようには膨らみません。
もし可能であれば、マットを天日干ししたり、暖かい車内にしばらく置いておくなどして、マット自体を温めてから膨らませてみてください。 内部の温度が上がることでウレタンが柔らかくなり、空気も膨張しやすくなるため、膨らみが改善されることがあります。
バルブの故障や破損
基本的なことですが、バルブがしっかりと開いていない、または故障している可能性も考えられます。バルブに砂やゴミが詰まっていないか、破損している箇所はないかを確認してみましょう。
また、マット本体に目に見えないほどの小さな穴が開いていて、空気が漏れているケースも考えられます。もし空気を入れてもすぐに萎んでしまう場合は、空気漏れの箇所を探してリペアキットなどで補修する必要があります。
【100均検証】ダイソー・セリア・キャンドゥの空気入れを比較

それでは、実際に100円ショップではどのような空気入れが販売されているのでしょうか。ここでは、代表的な100円ショップである「ダイソー」「セリア」「キャンドゥ」の空気入れを比較し、それぞれの特徴をご紹介します。
各店舗で取り扱っている商品は、インフレーターマットに使うことを想定すると、一長一短があります。
- ダイソーで買える空気入れの種類と特徴
- セリアで買える空気入れの種類と特徴
- キャンドゥで買える空気入れの種類と特徴
店舗によって品揃えや特徴が異なるため、ご自身の使い方に合ったものを見つける参考にしてください。
ダイソーで買える空気入れの種類と特徴
ダイソーでは、手動のハンディタイプから足踏み式、さらには電動タイプまで、幅広い種類の空気入れが販売されています。 価格も110円のものから770円の電動エアーポンプまで様々です。
インフレーターマットに使う場合、おすすめは「足踏み式(フットポンプ)」です。ハンディタイプよりも一度に多くの空気を送れるため、比較的効率的に作業できます。 ただし、付属のノズルがインフレーターマットのバルブに合わない場合が多いため、後述する工夫が必要になります。自転車用やボール用のものは、先端の形状が全く異なるため、インフレーターマットへの使用は難しいでしょう。
売り場は、主にスポーツ用品コーナー、自転車用品コーナー、または夏場のレジャー用品コーナーに置かれていることが多いです。
セリアで買える空気入れの種類と特徴
セリアの空気入れは、シンプルな構造のハンディタイプが主流です。 「押しても引いても空気が出る」ダブルアクションタイプのポンプもあり、小さいながらも効率的に空気を入れる工夫がされています。
セリアの空気入れも、ダイソー同様、浮き輪やビーチボールを対象としたものがほとんどです。そのため、インフレーターマットのバルブに合わせるには工夫が求められます。コンパクトで軽量な商品が多いため、荷物を少しでも減らしたい場合の予備として持っておくには良いかもしれません。
売り場は、おもちゃコーナーやパーティーグッズのコーナーで見つけることができます。
キャンドゥで買える空気入れの種類と特徴
キャンドゥでも、ハンディタイプや足踏み式のフットポンプなどが販売されています。 商品によっては、複数のノズルが付属しているものもあり、ダイソーやセリアの商品よりは対応できるバルブの種類が多い可能性があります。
中には、武田コーポレーションが製造する本格的な自転車用空気入れ(1100円)なども販売されていることがあり、店舗によって品揃えに特色があります。 インフレーターマットに使うことを考えるなら、やはり複数のノズルが付属した足踏み式を探すのが現実的でしょう。
売り場は、セリアと同様におもちゃやレジャー用品のコーナーが中心です。
100均の空気入れをインフレーターマットに使うコツと注意点

100均の空気入れはパワー不足やノズルの問題があり、そのままでは使いにくいことが多いです。しかし、ちょっとしたコツと工夫で、その使い勝手を向上させることができます。ここでは、100均の空気入れを最大限に活用するための方法をご紹介します。
諦める前に、ぜひ試していただきたいポイントをまとめました。
- コツ1:ノズルのサイズを合わせる工夫
- コツ2:効率的な空気の入れ方
- 注意点:破損させないように優しく
これらのコツを実践すれば、100均の空気入れでも、インフレーターマットの「最後のひと押し」として十分に役立ってくれるはずです。
コツ1:ノズルのサイズを合わせる工夫
100均の空気入れで最も大きな壁となるのが、ノズルとマットのバルブのサイズが合わない問題です。多くの場合、空気入れのノズルが細すぎたり、形状が異なったりします。
そんな時は、身近なものでアダプターを自作する方法があります。例えば、ビニールテープやガムテープをノズルに巻きつけて太さを調整し、バルブにぴったりはまるようにする方法です。 空気が漏れないように、隙間なくテープを巻くのがポイントです。また、ホームセンターで様々なサイズのホースを短くカットして購入し、連結器として使うという上級者向けのDIY方法もあります。 これにより、空気漏れを最小限に抑え、効率的に空気を送り込むことができます。
コツ2:効率的な空気の入れ方
100均の空気入れはパワーが弱いため、やみくもに使ってもなかなか膨らみません。効率的に空気を入れるには、マットをある程度手で広げ、自動である程度膨らませてから使用することが重要です。
全く空気が入っていない状態から始めるのではなく、インフレーターマットが持つ本来の復元力で7~8割方膨らませた後、最後の仕上げとして、寝心地を調整するために空気入れを使うのが最も賢い使い方です。 足踏み式ポンプを使う場合は、リズミカルに、かつ、しっかりと踏み込むことで、少ない力で空気を送り込めます。
注意点:破損させないように優しく
100均の空気入れは、価格相応に作りが華奢な場合があります。力任せに扱ったり、無理にバルブに押し込んだりすると、ノズル部分や本体が破損してしまう恐れがあります。特に、テープで自作アダプターを作る際は、取り外すときにノズルごと折れてしまわないように注意が必要です。
また、インフレーターマット側も、バルブはデリケートな部分です。無理な力を加えると破損し、空気漏れの原因になりかねません。あくまで「優しく」「丁寧に」扱うことを心がけましょう。
100均は最終手段?もっと快適なインフレーターマットの空気入れ3選

100均の空気入れは手軽ですが、労力や確実性を考えると、やはり専用のアイテムには敵いません。ここでは、「もっと楽をしたい!」「設営時間を短縮したい!」という方のために、より快適にインフレーターマットの準備ができるおすすめのアイテムを3つご紹介します。
一度使うと手放せなくなる便利なアイテムばかりです。
- ①:【楽々時短】電動エアーポンプ
- ②:【軽量・多機能】ポンプバッグ(ポンプサック)
- ③:【応急処置】身近なもので代用する方法
ご自身のキャンプスタイルや予算に合わせて、最適なものを選んでみてください。
①:【楽々時短】電動エアーポンプ
スイッチひとつで自動的に空気を送り込んでくれる電動エアーポンプは、最も快適で時間もかからない選択肢です。 近年では、USB充電式で非常にコンパクトなモデルが多く登場しており、持ち運びも苦になりません。
製品によっては、空気を入れるだけでなく、空気を抜く「排気機能」を備えたものもあります。 これがあれば、撤収時に大変な空気抜き作業も一瞬で完了します。さらに、LEDライト機能を搭載したモデルもあり、夜間の作業やテント内のランタン代わりにもなる優れものです。 価格は2,000円前後から購入でき、その快適さを考えれば十分に投資する価値があると言えるでしょう。
②:【軽量・多機能】ポンプバッグ(ポンプサック)
ポンプバッグ(またはポンプサック)は、大きな袋に空気を取り込み、その空気をマットに送り込む仕組みの空気入れです。電動ポンプのように機械的な故障の心配がなく、軽量でコンパクトになるのが魅力です。
使い方は、バッグの口を広げて空気を溜め、口を閉じてからマットのバルブに接続し、バッグを丸め込むようにして空気を押し出します。口で吹き込むよりも衛生的で、湿気を含んだ息をマット内部に入れないため、カビの発生を防ぐ効果も期待できます。 また、普段は衣類などを入れるスタッフサック(防水バッグ)として使えるため、荷物を一つ減らせるというメリットもあります。
③:【応急処置】身近なもので代用する方法
もし、空気入れを忘れてしまい、100均にも行けないという緊急事態には、身近なもので代用する方法もあります。それは、大きめのゴミ袋やドライバッグを使う方法です。
やり方はポンプバッグと似ており、ゴミ袋に空気を溜め、袋の口をすぼめてマットのバルブに当て、袋を押して空気を送り込みます。気密性が低いため効率は悪いですが、口で直接吹き込むよりは楽で衛生的です。あくまで最終手段ですが、覚えておくといつか役立つかもしれません。
よくある質問

ここでは、インフレーターマットの空気入れに関する、よくある質問にお答えします。
インフレーターマットの空気を抜くのに100均グッズは使えますか?
はい、使えます。100均の足踏み式ポンプには、空気を入れる「注入用」の穴と、空気を吸い出す「排出用」の穴が両方ついているモデルがあります。 ホースを排出用の穴に付け替えれば、マット内の空気を吸い出すことができ、撤収作業の時間短縮に役立ちます。ただし、パワーはそれほど強くないため、最後は体重をかけてしっかりと空気を抜く必要があります。
100均の空気入れの売り場はどこですか?
店舗によって異なりますが、主に以下のコーナーで販売されています。
- ダイソー:スポーツ用品、自転車用品、レジャー用品(夏期)
- セリア:おもちゃ、パーティーグッズ
- キャンドゥ:おもちゃ、レジャー用品
季節や店舗の規模によって在庫状況は変動するため、見つからない場合は店員さんに確認してみましょう。
電動エアーポンプはどこで買えますか?
電動エアーポンプは、アウトドア用品店、スポーツ用品店、家電量販店、ホームセンターなどで購入できます。また、Amazonや楽天市場などのオンライン通販サイトでは、非常に多くの種類が販売されており、レビューを比較しながら選ぶことができます。 コンパクトなモデルであれば、ドン・キホーテなどのディスカウントストアで取り扱っている場合もあります。
インフレーターマットを口で膨らませても大丈夫ですか?
緊急時など、やむを得ない場合は口で膨らませることも可能です。しかし、あまりおすすめはできません。 理由は2つあります。1つは衛生面の問題。もう1つは、息に含まれる湿気がマットの内部に入り込み、ウレタンフォームにカビが発生する原因になる可能性があるためです。 長く愛用するためにも、できるだけポンプ類を使用することをおすすめします。
まとめ

インフレーターマットの空気入れについて、100均の商品の実力から、より快適な代替案まで幅広く解説しました。最後に、この記事の要点を箇条書きでまとめます。
- 100均の空気入れは条件付きで代用可能。
- メリットは安さと手軽さ、デメリットは労力と時間。
- ダイソーは足踏み式、セリアはハンディ式が中心。
- ノズルが合わない場合はテープ等で工夫が必要。
- マットが膨らまない原因はウレタンの固着や低温。
- 新品や長期保管後はウレタンをほぐす作業が効果的。
- 100均ポンプは最後の「ひと押し」に使うのが賢い。
- 快適さを求めるなら電動エアーポンプが最適。
- 電動ポンプは空気抜きやライト機能付きも。
- 軽量・多機能ならポンプバッグ(ポンプサック)もおすすめ。
- ポンプバッグはスタッフサックとしても使える。
- 緊急時はゴミ袋などでも代用可能。
- 口で膨らますのは衛生的・耐久性の面でおすすめしない。
- 100均の空気入れ売り場はスポーツ・レジャーコーナー。
- 自分に合った方法で快適なキャンプライフを。