「ソロキャンプの寝具、コットって本当に必要?」「荷物になるだけじゃないの?」そんな疑問を抱えているソロキャンパーさんは多いのではないでしょうか。せっかくの一人の時間を、もっと身軽に、もっと快適に過ごしたいですよね。結論から言うと、ソロキャンプにコットは必ずしも必須アイテムではありません。むしろ、スタイルによってはコットがない方がフットワークも軽くなり、キャンプを存分に楽しめることさえあるのです。
本記事では、「コットはいらない」と感じる理由から、コットがなくても朝までぐっすり眠れる具体的な方法、そして「こんな時にはやっぱりコットが最高!」というシーンまで、あなたの寝具選びの悩みを解消するために、あらゆる角度から徹底的に解説していきます。この記事を最後まで読めば、次のキャンプで最高の寝心地を手に入れるための、あなただけの答えがきっと見つかります。
【結論】あなたのキャンプスタイル次第!ソロキャンプにコットは必須ではない

ソロキャンプの寝具選びで「コットは本当に必要なの?」と悩んでいませんか?結論から言うと、コットは必ずしも必須アイテムではありません。 むしろ、荷物を軽くしたいソロキャンパーにとっては、コットがない方が快適な場合も多いのです。本記事では、「コットいらない派」の意見から、コットなしで快適に眠るための具体的な方法、そして「やっぱりコットが欲しい」と感じる状況まで、あらゆる角度から徹底解説します。この記事を読めば、あなたに最適な寝具が必ず見つかります。
この章では、まずソロキャンプにおいてコットが必須ではない理由と、本記事で何がわかるのかを明確にお伝えします。
この記事でわかること
- なぜ「ソロキャンプにコットはいらない」と言われるのか
- コットなしでも快適に眠れる代替案(キャンプマットの選び方)
- コットがあった方が良い具体的な状況
- ソロキャンパーにおすすめの軽量寝具
ソロキャンプで「コットはいらない」と言われる5つの理由(デメリット)

多くのキャンパーがコットの必要性に疑問を感じるのには、明確な理由があります。特に身軽さが重視されるソロキャンプでは、コットのデメリットが大きく感じられることがあります。ここでは、主な5つの理由を詳しく見ていきましょう。
コットを持たない選択をするキャンパーたちの、リアルな声に耳を傾けてみましょう。
とにかく荷物になる!重くてかさばる携帯性の問題
ソロキャンプでは、バックパック一つで移動する徒歩キャンパーや、積載量が限られるバイクキャンパーも少なくありません。そんな時、コットは大きな負担になります。軽量モデルでも2kg前後、収納サイズも大きめなものが多く、バックパックの容量を圧迫し、総重量を増加させる最大の要因になりがちです。 マットなら半分以下の重さやサイズで済むことも多く、その差は歴然です。
「あの時、コットを置いてくればよかった…」と後悔しないためにも、携帯性は重要な判断基準となります。
設営と撤収が面倒くさい
キャンプ場に到着して疲れている中、コットの組み立てに手間取るのは避けたいものです。パーツが多く、力が必要なモデルも存在します。 特に寒い時期や暗くなってからの設営は大変です。撤収時も同様で、少しでも早く片付けて帰りたい時に、コットの分解・収納がストレスになることがあります。 その点、マットなら広げるだけ、または数回空気を入れるだけで済むため、時間を有効に使えます。
テント内のスペースを圧迫する
ソロ用のコンパクトなテントでは、コットを置くと居住スペースがかなり狭くなります。 着替えをしたり、荷物を整理したりするスペースが限られ、窮屈に感じることがあります。コット下のスペースを荷物置きにできるというメリットもありますが、そもそもテントが狭いと、その恩恵も受けにくいのが実情です。 マットであれば、日中は丸めて隅に置くことで、テント内を広々と使えます。
寝心地が合わないことも(きしみ音・寝返り問題)
「ベッドのように快適」というイメージとは裏腹に、コットの寝心地が合わない人もいます。布の張り具合によっては体が沈み込みすぎて腰が痛くなったり、寝返りを打つたびに「ギシギシ」というきしみ音が気になって眠れないという声も少なくありません。 幅が狭いモデルだと、寝返りが打ちにくく窮屈に感じることもあります。 こればかりは実際に寝てみないと分からない部分であり、一種の賭けになってしまう可能性があります。
価格が高い!マットに比べて高コスト
快適な睡眠環境を整えるための選択肢として、キャンプマットと比較するとコットは高価な傾向にあります。 数千円から手に入るマットに対し、コットは1万円以上するモデルも珍しくありません。特にキャンプを始めたばかりで、他にも揃えたいギアがたくさんある状況では、コットへの投資をためらうのは自然なことです。コストを抑えつつ快適さを求めるなら、まずは高性能なマットから試してみるのが賢明な選択と言えるでしょう。
コットの代わりはこれで決まり!キャンプマット完全攻略ガイド

「コットはいらない」と判断した場合、次に考えるべきは「じゃあ何で寝るか?」という問題です。その答えは、ずばりキャンプマットです。キャンプマットは軽量・コンパクトで、コットに負けない快適な寝心地を提供してくれます。 ここでは、マットの種類と選び方を徹底解説します。
自分にぴったりの一枚を見つけて、地面と一体になるような心地よい眠りを手に入れましょう。
キャンプマットの種類と特徴
キャンプマットは大きく分けて3種類あります。それぞれの特徴を理解し、自分のスタイルに合ったものを選びましょう。
種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
インフレーターマット | 内蔵されたウレタンフォームの力と空気で膨らむマット。 | ・クッション性が高く寝心地が良い ・断熱性が高いモデルが多い ・バルブを開けばある程度自動で膨らむ | ・エアマットより重く、収納サイズも大きめ ・完全に膨らむには追加で空気を入れる必要あり ・穴が開くと修理が面倒 |
エアマット | 完全に空気の注入が必要なマット。 | ・軽量で収納サイズが非常にコンパクト ・厚みがあり、地面の凹凸を感じにくい | ・空気を入れるのに手間がかかる(ポンプ内蔵型もあり) ・穴が開くと使えなくなる ・断熱性が低いモデルもある |
クローズドセルマット | 銀マットのような発泡素材でできたマット。折りたたみ式やロール式がある。 | ・広げるだけですぐに使える手軽さ ・軽量で非常に頑丈、穴が開く心配がない ・安価なモデルが多い | ・収納サイズが大きい(かさばる) ・クッション性は他に劣る |
失敗しないキャンプマットの選び方
快適な睡眠を得るためには、以下のポイントを押さえてマットを選びましょう。
最重要指標!断熱性を表す「R値」
R値は、マットが地面からの冷気をどれだけ遮断できるかを示す数値です。 この数値が高いほど断熱性が高く、寒い時期でも快適に眠れます。夏以外のシーズンもキャンプをするなら、このR値は必ずチェックすべき項目です。冬キャンプも視野に入れるなら、R値4.0以上を目安に選ぶのがおすすめです。
寝心地を左右する「厚さ」
マットの厚さは寝心地に直結します。地面の凹凸を吸収し、快適なクッション性を求めるなら5cm以上の厚さがあると良いでしょう。 特に横向きで寝る癖がある人は、肩や腰が痛くならないように厚手のマットを選ぶと快適です。ただし、厚くなるほど収納サイズも大きくなる傾向があるため、携帯性とのバランスを考える必要があります。
持ち運びやすさに関わる「収納サイズと重量」
ソロキャンプでは、収納サイズと重量は非常に重要です。 徒歩やバイクなら、500mlペットボトル程度のサイズに収まる軽量なエアマットがおすすめです。 車でのキャンプで積載に余裕があるなら、多少かさばっても寝心地重視のインフレーターマットを選ぶのも良いでしょう。自分の移動手段とパッキングスタイルを考慮して選びましょう。
ソロキャンプにおすすめのマットブランド
- サーマレスト (THERMAREST): 「Zライトソル」など、登山家から絶大な信頼を得る高品質マットの代名詞。軽量性と信頼性で選ぶなら間違いありません。
- ニーモ (NEMO): 軽量コンパクトで寝心地も良い「ゾア」シリーズなどが人気。デザイン性も高く、多くのキャンパーを魅了しています。
- DOD (ディーオーディー): 「ソトネノサソイ」など、ユニークなネーミングと高い機能性で人気のブランド。快適性を追求したモデルが豊富です。
- WAQ (ワック): コスパに優れたインフレーターマットが人気で、多くのキャンパーに支持されています。8cmや10cmの厚手モデルは寝心地抜群です。
それでもコットが欲しくなる!コットを使うべき状況とは?

ここまで「コットいらない論」を展開してきましたが、もちろんコットが絶大な効果を発揮する場面もあります。どのような状況でコットが活躍するのかを知り、自分のキャンプスタイルと照らし合わせてみましょう。
コットがあれば、キャンプの快適性が格段にアップするシチュエーションが存在します。
地面のコンディションが悪いサイト
石がゴロゴロしている河原サイトや、木の根が張り出している林間サイト、地面が硬く傾斜がある場所では、マットだけでは快適な寝床を確保するのが難しい場合があります。 コットなら、地面の状況に左右されずにフラットで快適な寝床を作り出せます。 設営場所の選択肢が広がるのは大きなメリットです。
雨キャンプや湿気が多い時期
雨が降っている時や、地面が濡れている状況では、コットの高さが非常に役立ちます。 地面からの浸水や湿気を直接受けることがなく、シュラフ(寝袋)が濡れるのを防いでくれます。これにより、不快感を軽減し、体温が奪われるのを防ぎます。雨の日の撤収時も、ギアを濡れた地面に置かずに済むので便利です。
冬キャンプでの底冷え対策を万全にしたい時
冬キャンプ最大の敵は地面からの底冷えです。 コットは地面との間に30cm~40cm程度の空気の層を作るため、冷気を効果的に遮断します。 高R値のマットと組み合わせることで、最強の断熱システムが完成し、氷点下でも朝まで暖かく眠ることが可能です。 寒がりな方や、冬キャンプの睡眠に絶対的な安心感を求める方には、コットは心強い味方になります。
虫が苦手な人
地面から距離を取ることで、地面を這うアリやムカデなどの虫との遭遇率を下げることができます。 特に夏場のキャンプでは、虫が苦手な人にとって大きな安心材料となるでしょう。インナーテントなしのシェルター泊など、より開放的なスタイルを楽しむ際にも有効です。
ベンチや荷物置きとしても活用したい
コットはベッドとしてだけでなく、日中はベンチとして腰掛けたり、荷物を整理しておく棚としても使えます。 ギアを地面に直接置きたくない場合にも便利で、テント内をすっきりと保つことができます。 チェアとコットを兼用することで、結果的に荷物を減らせる可能性もあります。
【スタイル別】ソロキャンパーにおすすめの軽量寝具

ここでは、「コットなし派」と「コットあり派」、それぞれのスタイルにおすすめの具体的な製品を紹介します。自分の目指すキャンプスタイルに合わせて、最適なアイテムを見つけてください。
あなたの相棒となる寝具はどちらのタイプでしょうか。
【コットなし派】軽量・コンパクト最優先!おすすめキャンプマット
- サーマレスト Zライトソル: 軽さと耐久性で信頼性抜群の定番クローズドセルマット。アコーディオンのように折り畳め、設営・撤収が瞬時に完了します。R値は2.0で3シーズンに対応可能です。
- Naturehike エアーマット R5.8: R値5.8という高い断熱性を誇り、冬でも使える軽量コンパクトなエアマット。 ポンプサック付きで空気の注入も楽々。本格的な冬キャンプに挑戦したい方におすすめです。
- WAQ インフレーターマット 8cm: 寝心地と断熱性のバランスが良い、人気のインフレーターマット。厚さ8cmのウレタンフォームが体をしっかり支え、地面の凹凸を吸収します。車でのキャンプがメインの方に最適です。
【コットあり派】快適さと軽さを両立!おすすめ軽量コット
- ヘリノックス ライトコット: 1.26kgという驚異的な軽さを実現した、ウルトラライトコットの代表格。 独自の技術で設営も簡単。価格は高めですが、軽さを追求するキャンパーにとっては最高の選択肢です。
- DOD バッグインベッド: コンパクトな収納サイズで、ツーリングキャンパーにも人気のモデル。 シンプルな構造で組み立ても簡単。デザイン性も高く、DODらしい遊び心のある製品です。
- ワークマン 燃え広がりにくいアルミコット: 高い機能性とコストパフォーマンスで話題の2WAYコット。ハイ・ローの切り替えが可能で、生地には燃え広がりにくい加工が施されています。初心者でも手を出しやすい価格が魅力です。
よくある質問

ここでは、ソロキャンプのコットに関する、よくある疑問にお答えします。
Q1. ソロキャンプでコットを使うと、テントはどのくらいのサイズが必要ですか?
A. コットのサイズ(長さ約190cm × 幅約65cmが一般的)を考慮すると、フロアサイズが210cm × 100cm以上あると、荷物を置くスペースも確保できて快適です。ワンポールテントやツーリングドームなど、ソロ用のテントでもコットが入るモデルは多くあります。購入前に、ご自身のテントのフロアサイズとコットの設営サイズを必ず確認しましょう。
Q2. 腰痛持ちなのですが、コットとマット、どちらがおすすめですか?
A. 一概には言えませんが、コットの布の沈み込みが腰に負担をかける場合があるため、厚みがあり体圧分散に優れたインフレーターマットがおすすめです。 もしコットを使う場合は、コットの上にさらにマットを敷くことで、より快適になり腰への負担も軽減できます。 この組み合わせは冬キャンプの断熱対策としても非常に有効です。
Q3. 冬キャンプでコットなしは寒いですか?
A. R値の高いマット(R値4.0以上推奨)を正しく使えば、コットなしでも十分に暖かく眠れます。 マットを2枚重ね(例:銀マット+インフレーターマット)にしたり、湯たんぽを活用したりすることで、さらに断熱性を高めることができます。 地面の冷気をいかに遮断するかがポイントです。
Q4. コットのきしみ音が気になります。対策はありますか?
A. フレームの接合部にロウを塗ったり、シリコンスプレーを少量吹き付けたりすると改善される場合があります。また、設営時にフレームがしっかりと組み合わさっているか確認することも重要です。最近では静音性を謳ったモデルも登場しているので、音に敏感な方はそういった製品を選ぶのも一つの手です。
まとめ

- ソロキャンプにコットは必須ではなく、スタイル次第。
- コット不要の理由は、重さ・設営の手間・スペースの問題。
- コットの代替はキャンプマットが最適で、軽量化に繋がる。
- マット選びは「R値」「厚さ」「収納サイズ」が重要。
- インフレーターマットは寝心地と断熱性のバランスが良い。
- エアマットは軽量コンパクト性に優れ、徒歩やバイク向け。
- クローズドセルマットは手軽で頑丈、初心者にも安心。
- 地面が悪い、雨、冬キャンプではコットが有利に働く。
- コットはベンチや荷物置きにもなり、一台で多用途に使える。
- 腰痛持ちは厚手のマットや「コット+マット」の組み合わせがおすすめ。
- 冬のコットなしは高R値マットやマットの重ね使いで対策可能。
- 軽量コットならヘリノックスやDODが人気ブランド。
- 定番マットはサーマレストやWAQ、Naturehikeなど。
- 自分の移動手段やキャンプをする季節、快適さの価値観で選ぶことが大切。
- 最終的には、本記事を参考に自分にとって最適な寝具を見つけることが快眠への近道。